哲学者と北のアーティストたち 表現に至るまでの道のり

一般

【10/10発売】哲学者と北のアーティストたち 表現に至るまでの道のり

船木祝(編著)

定価
1,650円(本体1,500円+税10%)
ISBN
9784891154363 C0070
仕様
四六判/207頁/並製
発売日
2024年10月10日予定
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内容紹介

なぜ私たちは表現活動をするのであろう。
そして、自分の中から生まれてくるものを表へ現わすきっかけは何か。


哲学者の問いかけに、北海道にゆかりある表現者4名が集結。表現活動に至るそれぞれの背景や経緯を自ら文章に綴った。
常の活動とは異なる、書き記すという手段で表現について振り返り、見つめ、描写された表現者たちの道のりが、本というひとつの舞台にとりまとめられて結実。語られたそれぞれの人生を通じて、表現活動へ臨む人たちへの道しるべを示唆する一冊。

目次

はじめに


01 川上雄大
50歳からの音楽活動 良いこともあれば悪いこともある
はじめに/歌との出会い/小学校二年生の二月のある寒い日に/中学生時代、人前で初めて唄った経験/高校生時代、横山直樹先生との出会い/受験浪人の下宿時代/大学生時代の札幌と函館では/社会人になり音楽活動をやめる/ススキノでのアルバイト時代/夜の仕事を辞めるひとつの決断/昼の社会へ復帰/一緒に組んで仕事をすることの難しさ/自分のパソコンスクール開業/頼まれて入った会社だったが/アメブロ時代/音楽活動の再開/ユーチューブに投稿したことがきっかけで/今度は自分が音楽に恩返しをする番/再開した音楽活動の仕方/北海道作詩家協会に入って/私の曲の作り方/プロの道へ入るきっかけ/モナコ国際映画祭への参加/新型コロナ蔓延時代/ファンクラブ結成/シャンソン歌手のマサシさんとの出会いと別れ/北海道のベテラン歌手・中村明さんと/作詞家・蒔田俊明先生との出会い/支えてくれる仲間たち/最後に


02 中島杏子
表現者として生きること つづけることで見えてきた景色
楽器との出会い/音楽への目覚め/専門の道へ/芸大受験のこと/東京での大学生活/世界へ向かうきっかけ/プロへの険しい道のり/留学/ドイツの音大受験/晴れて大学院生に/ヨーロッパでクラシック音楽を学んで感じたこと/帰国/日本での演奏活動/子育てとの両立/わたしが演奏する意味/ライフワーク『教えるということ』/今後の展望/長くお世話になった先生の思い出/引退について考えること/続ける覚悟/からだのこと/音楽家に才能は必要か/表現者として生きること


03 堀きよ美
最高の道草 遠まわりして還ろ
はじめに/言葉で伝えるって大事/い場所の変更は自分をいかす/『化粧』上演の挨拶/人生つくづく塞翁が馬/生きていること、感動すること/おわりに


04 西岡裕美子
表現すること、生きること 好きなことを続けるために必要だったこと
はじめに/テレビの中のピアニスト/見たことのない世界への憧れ/全肯定してくれたピアノの先生/ピアノに向いていた自分の性格/融通の利かない性格/家族の応援/「ピアノやめて後悔しないの?」/悩める中学生時代/「ピアノだけが人生じゃないよ」/「あなたはどう思うの?」/「どんな人になりたいの?」/どんな景色が見えるのか知りたい/「ピアノを習わなきゃいけない理由ってあるんですか?」/おわりに


05 船木祝
哲学と自分との対話 原点への回帰に関する自問自答
哲学志望/ドイツ留学/日本への帰国/個人と共同体/孤独/自己の真の考え/自己受容/苦悩/緊張の道と寛ぎの道/心を開くことと閉ざすこと


おわりに
執筆者紹介

著者紹介

【編著者】

船木祝(ふなき・しゅく)…哲学者・倫理学者
学習院大学人文科学研究科博士後期課程単位取得満期退学。ドイツ・トリーア大学Ph.D.(哲学)。研究テーマは、ドイツ近現代哲学、生命倫理。現在、札幌医科大学医療人育成センター准教授。
著書に『カントの思考の漸次的発展―その「仮象性」と「蓋然性」』(論創社、2020年)、『響き合う哲学と医療』(中西出版、2020年)、『55歳からの哲学・宗教の言葉―カント、シェーラー、シュタイン、ヒルティ、アビラのテレジア』(論創社、2021年)。共著に『医学生のための生命倫理』(丸善出版、2012年)、『【新版】医療倫理Q&A』(太陽出版、2013年)、『教養としての生命倫理』(丸善出版、2016年)、『新版 薬学生のための医療倫理【コアカリ対応】』(丸善出版、2021年)などがある。


【執筆者】
川上雄大(かわかみ・ゆうだい)…シンガーソングライター
栗山町出身、札幌市在住。北海道作詩家協会理事。中学生の頃にアコースティックギターを手にし、作曲を始めるが、社会人になり音楽活動をやめる。50歳を機に再開し、2016年にシングルCDを初製作。2019年に曲がメジャー発売となる。アコースティックギターでの弾き語りからフルバンド演奏など、多彩なスタイルで北海道を中心に音楽活動を行っている。

中島杏子(なかじま・きょうこ)…音楽家・チェリスト
8歳からチェロを始める。2001年東京藝術大学器楽科に入学、卒業後ケルン音楽大学アーヘン校修士課程修了。2010年から札幌を拠点に活動開始。ソロ・室内楽の分野での演奏活動、コンサートの主催のほか、アウトリーチなどを行う。現在、「クァルテット・ポッポ」「デュオ・クレア」メンバー。エルム楽器講師、札幌大谷大学芸術学部音楽学科非常勤講師。
堀きよ美(ほり・きよみ)…俳優
室蘭出身。幼い頃から演じることに強い関心を持ち、高校演劇の強豪校へ進学。卒業後は看護学校へ通いながら演劇活動を開始。1997年から「演劇実験集団風触異人街」の主力として活動する。2019年の退団後は翌年に「ラポラポラ」をスタート、2022年には「五月の会」で一人芝居『化粧・二幕/井上ひさし 作』を自主公演。ラポラポラ、五月の会代表。
西岡裕美子(にしおか・ゆみこ)…音楽家・ピアニスト
札幌市出身。3歳からピアノを始める。2004年北海道教育大学札幌校芸術文化課程卒業とともにヤマハ音楽教室講師になり、約20年にわたり後進の指導に当たった。2013年石山東音楽教室を開業。バンド「石山東大人楽団」として病院ロビーや教室での発表会、地域のイベントで演奏。現在はエルム楽器ピアノ講師、(一社)日本ライフコミュニケーション協会理事。

上記内容は刊行当時のものです。