内容紹介
三浦綾子の作品の一節と舞台となった風景の写真をコラボレーションした前作『小さなロバ』から10年。
作品の舞台を追う写真家の“聖地巡礼”の旅の続きを、三浦綾子没後20年を期して著者の写真と筆から構成する。
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石井さんの仕事を見ると、写真というものの力を感じる。
時間と共に風化し、消えてしまう物を写真に収めてくれ、
想像でしか理解できていなかったものを見えるものにしてくれる。
――森下辰衛(三浦綾子記念文学館特別研究員・全国三浦綾子読書会代表)
目次
魂のつぶやきを聴く 轡田隆史
氷点
病めるときも
裁きの家
この土の器をも
続 氷点
天北原野
逃亡
短編集・毒麦の季
尾灯
貝殻
毒麦の季
果て遠き丘
岩に立つ
千利休とその妻たち
青い棘
水なき雲
北国日記
ナナカマドの街から
嵐吹く時も
草のうた
雪のアルバム
夕あり朝あり
われ弱ければ
あのポプラの上が空
母
ちいろば先生物語
銃口
したきりすずめのクリスマス(絵本)
「小さなロバ」より抜粋
“不純な動機の人” 森下辰衛
あとがき
著者紹介
石井一弘(いしい・かずひろ)…1941年3月東京生まれ。
1964年日大芸術学部写真学科卒業、同年朝日新聞東京本社写真部入社。1991年5月から北海道支社報道部写真係、1996年から報道部員。2001年3月定年退職。以後も札幌市内に住みフリーの写真家として活動している。
2000年3月、学生時代からのライフワークである北方領土と対峙する根室半島一帯の昆布漁民の生活を撮った写真集『納沙布』を自費出版してその写真展を開催。2009年、三浦綾子没後10年を期して『小さなロバ』を中西出版から出版し、写真展も開催した。
上記内容は刊行当時のものです。