箱館戦争再考

歴史

箱館戦争再考

若林滋(著)

定価
2,200円(本体2,000円+税10%)
電子書籍価格
1,760円(本体1,600円+税10%)
ISBN
9784891153199 C0021
仕様
四六判/325頁/並製
発売日
2016年3月16日
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絶版

在庫なし

内容紹介

今から150年前の明治のはじめ、北海道・松前地方で明治維新を締めくくる大きな戦いがあった。


黒船来航以来、変貌する時代の中で度重なる苦難を抱えた松前藩と箱館・松前の民衆たちに、箱館戦争は更なる混乱として降りかかる。未だ世に名を残す旧幕府脱走軍と政府軍最後の一戦は、その地に暮らす人々にどのような傷痕を残したのか。


箱館戦争以前、そして以後の顛末を北海道人の視座で振り返り、維新の大波に翻弄された箱館・松前にとっての箱館戦争を描き出す。

目次

まえがき 箱館戦争の実相


箱館戦争主要地名図(箱館付近図)
明治元年脱走軍進攻コース


第一章 黒船箱館に来る―榎本の蝦夷地来航の呼び水
第二章 民衆の領地回復運動―三万石昇格と六藩分領
第三章 新城建設で火の車―民衆奉仕の裏で
第四章 藩主入閣で経費増の悩み―民衆は負担に耐えた
第五章 クーデターと館城建設―藩主移転中に脱走軍上陸
第六章 脱走軍箱館占領―知府事、府兵は退避
第七章 松前城、館城陥落―藩主、青森避難後急逝
第八章 開陽江差沖で沈没―幻の蝦夷共和国
第九章 政府軍反攻近し―宮古湾奇襲に失敗
第十章 政府軍意表つく乙部上陸―松前城を奪還す
第十一章 脱走海軍消滅す―「鬼の回天穴だらけ」
第十二章 土方歳三箱館に散華す―誠と誇り貫き
第十三章 五稜郭陥落の裏で―政府軍汚点残す
第十四章 自決した者、出世した者―脱走軍将兵のその後
第十五章 箱館戦争後遺症―城の銅瓦売って手当払う
第十六章 館(松前)藩消滅す―開拓使編入を拒否され弘前と併合
終章 松前屏風の繁栄取り戻そう―北海道新幹線生かし


箱館戦争関連年表
参考文献一覧


あとがき もう一つの戦後

著者紹介

若林滋(わかばやし・しげる)…ノンフィクション作家。
1934年北海道生まれ。士別高校、東北大学教育学部卒。
読売新聞記者、関連会社役員を経て、現在、北海道屯田兵制度研究会代表、北海道屯田倶楽部常任理事、北海道史研究協議会員。
著書に「北の礎~屯田兵開拓の真相」「昭和天皇の親代わり~鈴木貫太郎とたか夫人」「海峡の十字架~松前の百六人殉教」(いずれも中西出版)ほか、北海道の近代を題材にした作品多数。

上記内容は刊行当時のものです。