札幌文化芸術交流センター SCARTS 著
定価:¥1,500+税
ISBN978-4-89115-385-4  C0070
A5判/96頁/並製
[2020年11月刊行]

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概 要

人が行き交う公共空間において、コミュニケーションの最も基本的な手段である「言葉」の力を見つめなおすことを目的に、「言葉」を作品のモティーフや手法とした同時代の表現を紹介した「ことばのいばしょ」展。
「言葉」に対する鋭敏な感覚を持った作家たちに依頼し、他者と理解し合うための術である言葉が、その本来の、或いはあたらしい力を発揮する「居場所」としての作品を提示しました。

本書は、札幌文化芸術交流センター SCARTSで下記のとおり開催された同展の図録としてつくられたものです。
○2020年8月22日~9月22日
折笠良 / 小森はるか+瀬尾夏美
○2020年9月4日~9月22日
言葉と版画、本の森
※出品者
初谷むい(短歌)×風間雄飛(版画) / 文月悠光(詩)×土岐美紗貴(版画)
三角みづ紀(詩)×大泉力也(版画) / 山田航(短歌)×松浦進(版画)

目 次

ごあいさつ

折笠良
小森はるか+瀬尾夏美
言葉と版画、本の森

ことばのいばしょをめぐることば
 ことばのいばしょをつくる(樋泉綾子)
 ことばの起こり、約束について(折笠良)
 ことばの連鎖を願う(瀬尾夏美)
 「言葉と版画、本の森」という居場所(矢倉あゆみ)
 土地から生まれる言葉と文化的背景(吉田慎司)
 あなた/わたしのためのことばのいばしょ(初谷むい)
 とおくをおもう(風間雄飛)
 会話をする速度で(三角みづ紀)
 ことばのいばしょによせて(大泉力也)
 ことばとからだと(山田航)
 深い森と思考(松浦進)
 きみを大事にしたいから(文月悠光)
 言葉と作品の類似性(土岐美紗貴)

ことばのいばしょをめぐるできごと
作家プロフィール
出品リスト
謝辞

本文より

ごあいさつ
 札幌文化芸術交流センターSCARTSの令和2年度主催事業として、「ことばのいばしょ」展を開催します。
 本展は、さまざまな目的を持った人々が行き交い、他者や作品と邂逅する札幌市民交流プラザという公共空間において、コミュニケーションの最も基本的な手段である「言葉」の力を見つめなおすことを目的に、「言葉」を作品のモティーフや手法とした同時代の表現を紹介するものです。
 今日、SNS等の普及により、個人の言葉が容易に、瞬間的に、大量に、パブリックな場に発信されるようになりました。物理的な距離に捉われる必要がなくなり、コミュニケーションの回路は拡がった一方、次々とタイムラインに放たれ、反射的にキャッチされる言葉は、しばしばディスコミュニケーションの引き金ともなっています。
 本展では、「言葉」に対する鋭敏な感覚を持った作家たちに依頼し、他者と理解し合うための術である言葉が、その本来の、或いはあたらしい力を発揮する「居場所」としての作品を提示します。言葉ひとつひとつの密度、それを発した人の体温、紡がれた時間を反芻するような鑑賞体験が、私たちをとりまく世界や、それぞれの生を営む人びとへの想像力につながることを願っています。
 最後に、本展の開催のためにご尽力いただいた出品作家の皆様をはじめ、ご支援ご協力をいただきました関係各位に心より感謝申し上げます。
2020年8月
札幌文化芸術交流センターSCARTS

プロフィール

札幌文化芸術交流センター SCARTS(スカーツ)
2018年10月にオープンした複合施設「札幌市民交流プラザ」に設置された3つの施設のうちの一つ。市民の文化芸術活動を支援し、先進性のある展覧会・公演などの開催を通じて、気軽に文化芸術にふれられる機会を創出することを主な活動としている。
SCARTSコート、SCARTSスタジオ、SCARTSモールのほかミーティングルームなどを備える。

上記内容は本書刊行時のものです。