中前 茂之 著
定価:¥1,500+税
ISBN978-4-89115-289-5 C0031
A5判/224頁/並製
[2013年10月刊行]
概 要
私たちに少しの勇気があれば、北海道は世界の北海道になれるんです!
北海道の“開拓四世”として北海道に生まれ育った著者が、職を辞して挑んだ二度の選挙を通じて訴えてきた、北海道の現状と地域再生への戦略を1冊の書籍としてまとめた。
巻末には北海道の地域再生をテーマにした、事業再生士の山崎誠氏との対談を収録している。
目 次
はじめに
第1部 北海道はアジアのグローバルハブとなる
I TPP危機と北海道
1.TPPの打撃、衝撃の試算
2.農家が生き残るのか、農業が生き残るのか
3.国民の胃袋を満たすのは誰か
4.国内植民地としての北海道
5.支配される流通
6.世界の中での北海道
Ⅱ 北海道が生き残る道
1.見捨てられた国家・シンガポールに学ぶ
2.国を変えるMICE戦略
3.「交流人口」という資源
4.世界2位の農業大国オランダとフードバレー
5.北海道フード・コンプレックス特区とグローバルハブ
6.北海道の地の利
7.北極海航路のインパクト
Ⅲ 第一歩は新幹線新千歳直結から
1.新幹線直結でアジアのハブ空港へ
2.建設費総額3000億
3.実現への道筋
4.財投の復活
5.物流体系の課題
6.法律の限界、政治の役割
第2部 中前茂之の原点
I 開拓者の血統
1.開拓者四代目として
2.水戸黄門の裁きと政治の理想
3.運命を変えた師との出会い
4.凍り付いた冬
5.関東・東北の旅
6.恩師・五十嵐日出夫先生
7.北大土木の系譜を継ぐ
Ⅱ 政治家を目指す決意
1.建設省入省
2.国の仕事、地方の立場
3.新潟県中越地震から学ぶ
4.雪害を克服する
5.転機
第3部 開拓四世の政治理念
I 政治主導と脱官僚依存
1.脱官僚と脱官僚依存
2.政治の責任と行政の役割
3.未来から振り返る政治
Ⅱ 投資効率よりも大切なもの
1.公共投資の経済効率
2.大都市の傲慢
3.日本の美しい山河を守るのは
4.地域エネルギーの宝庫
5.精強性を保つ訓練道場
Ⅲ 少子高齢化時代の都市と社会資本
1.人口減少と交通ネットワーク
2.変化する社会に対応するビジョン
3.コンパクトシティと多世代居住
4.個人の欲望からコミュニティの豊かさへ
5.札幌のコンパクトシティ化と戦略的都市交通
6.都市の風格、都市の蓄積
7.問われるのは「国土観」のあり方
Ⅳ 地域を守る政治
1.規制緩和と地域経済の崩壊
2.真の自由貿易
3.重層的な域内生産域内消費
4.北海道の新しい芽に希望を
Ⅴ 国益を守る政治
1.「財投」という国益の喪失
2.民営化圧力の黒幕
3.日本の美風を守る
4.文化の多様性を認め合う世界へ
5.戦後とは何か
対談 北海道地域再生の戦略
北海道の「蓄積」
いびつな経済ピラミッド
北海道“らしさ”の創造
道民の自信の回復
北海道が独立したら
20年後の北海道のために
あとがき
プロフィール
中前 茂之(なかまえ しげゆき)
昭和5(1930)年、北海道厚真町に生まれる。 41年、北海道文学展実行委員会事務局長。42年、北海道文学館事務局長、のち館長。平成7(1995)年、(財)北海道文学館副理事長と北海道立文学館館長を兼ねる。現在は顧問と名誉館長。日本文芸家協会会員、オホーツク文学館顧問、NPO法人さっぽろ時計台の会会長、札幌市民憲章推進会議議長など。
[著書] 『北海道文学史』全3巻、『北海道文学散歩』全4巻、『伊藤整文学散歩』、『風土の感触』等多数。
北海道文化奨励賞、北海道新聞文学賞、札幌市民文化奨励賞、北海道文化賞、北海道新聞文化賞、地域文化功労章等。
上記内容は本書刊行時のものです。