4-89115-115-3STVラジオ 編
定価:¥1,200+税

ISBN4-89115-115-3  C0021
四六判/406頁/並製
[2002年9月刊行]

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概 要

本書は、北海道の歴史を彩った著名人だけでなく、比較的身近な人々を取り上げました。現在も第一線で活躍されている人もおります。いずれも人を魅了する人物であり、成し遂げた偉業もさることながら、あらゆる困難に果敢に立ち向かい、それを克服する頑固なまでの意思の強さと、まわりの人間を思いやる優しさのある人物ばかりです。

目 次

井上  清(いのうえきよし)/札幌時計台を守り続けた時計職人
9人の乙女/樺太の真岡郵便局で自ら命を絶って職場を守った9人の女性たち
久慈 次郎(くじじろう)/日本初のプロ野球チーム、東京巨人軍の初代主将で往年の名捕手
カール・レイモン/函館でドイツ式製法によるハム・ソーセージを作り続けた「胃袋の宣教師」
小田豊四郎(おだとよしろう)/六花亭の創設者で、十勝のお菓子を全国に広げた菓子職人
小泉 秀雄(こいずみひでお)/大雪山の山々を命名し「大雪の父」と呼ばれた植物学者
前田 真三(まえだしんぞう)/美瑛の丘の写真を撮り続け、美瑛町の風景を世に広めた写真家
梁田  貞(やなだただし)/童謡「どんぐりころころ」を世に出した札幌出身の作曲家
砂澤ビッキ(すなざわびっき)/巨木を素材に作品を製作したアイヌ民族の彫刻家
長野 政雄(ながのまさお)/暴走列車を止めるため我が身を投げだし乗客を救った国鉄職員
中谷宇吉郎(なかやうきちろう)/人工雪を世界で初めてつくった科学者
三浦 政治(みうらまさじ)/釧路でアイヌ民族の子供たちの教育に心血を注いだ教育者
ジョセフ・ユリー・クロフォード/三笠市幌内小樽市手宮間の鉄道建設に貢献
相河 了瑞(あいかわりょうずい)/芦別の常盤に寺と学校を兼ねた草小屋を建てた住職
結城 三郎(ゆうきさぶろう)/盤渓小学校の名付け親で非業の最期を遂げた初代校長
大野 精七(おおのせいしち)/日本のスキー・スポーツ界、医学界に大きく貢献
井内 憲次(いのうちけんじ)/北海道で初めて盲導犬を育てた盲導犬訓練の第一人者
伊藤竹次郎・徳治(いとうたけじろう・とくじ)/釧路の日本そば屋の老舗「竹老園」の店主
古谷辰四郎(ふるやたつしろう)/「ウィンターキャラメル」で知られる古谷製菓の創業者
助川貞二郎(すけがわさだじろう)/札幌に路面電車を開通させ、ササラ電車を発明した親子
テオドール・フォン・レルヒ/日本に初めてスキーを伝え、北海道のスキーの発展に尽くした
栗林元二郎(くりばやしもとじろう)/「ジンギスカン料理の発祥地」八紘学園の創設者
川田 龍吉(かわだりょうきち)/上磯町で新種のジャガイモ「男爵いも」の栽培を成功させた
上林福太郎(かんばやしふくたろう)/江差町で教師の域を超え地域のまちづくりに励んだ校長先生
内藤  晋(ないとうすすむ)/戦後の日本スピードスケート界を代表する不運のアスリート
江差追分物語/北海道が誇る民謡、江差追分誕生の歴史
関  寛斎(せきかんさい)/72歳にして徳島を離れ、陸別町の開墾と医療に尽くした医師
時計台の鐘物語/北海道代表する名曲「時計台の鐘」作詞・作曲者高階哲夫夫妻の物語
大 久(おおひさ)/タツとラーメン誕生物語 中華料理店の女性店主で「ラーメン」の名付け親
三軒のラーメン屋台/札幌ラーメンの基礎を作った屋台ラーメンの歴史
鶴岡 トシ(つるおかとし)/北海道文教大学の創設者で女子教育と寒地栄養研究の先駆者
保原 元治(ほばらもとじ)/夕張川治水工事の責任者で南幌町・長沼町の発展に寄与
中俣 充志(なかまたみつし)/市民に夢と希望を与えた札幌円山動物園初代園長
大石 スク(おおいしすく)/札幌に最初の保育園「札幌保育園」を創設した女性
鎌倉 兼助(かまくらかねすけ)/松前町で私財を投じて桜を植え続けた「花咲じいさん」
比護与三吉(ひごよさきち)/札幌駅で次々と新しい弁当を生み出したアイディアマン
吉葉山潤之輔(よしばやまじゅんのすけ)/道民を勇気づけた厚田村出身の「悲運の横綱」
滝上町・芝桜物語/芝桜に夢とロマンをかけた明治生まれの男たちの物語
永山武四郎(ながやまたけしろう)/「屯田兵育ての父」と呼ばれた第2代北海道庁長官
米村喜男衛(よねむらきおえ)/オホーツク文化最大の遺跡「モヨロ貝塚」の発掘者

本文より

まえがき

 毎週日曜、午後5時放送のSTVラジオ「ほっかいどう百年物語」。この秋で放送開始から3年目、放送回数100回を迎えます。
 「北海道の歴史を刻んだ先人たちを紹介する番組をつくりたい。」
 2年前、プロデューサーが発案したこの一言から、番組は始まりました。当初は黒田清隆や新渡戸稲造、石川啄木などの著名人にスポットをあて、徐々に各市町村の入植者や、学問・文化を奨励した人物を紹介し、登場人物を身近なものとしてきました。
 その中で、私たちが最も重点を置いたことは、「その人物の人間性を最大限に引き出す」ということでした。人を魅了する人物は、その偉業もさることながら、人間的魅力が大きく備わっており、だからこそ何かしらの偉業を成し遂げられるものです。あらゆる困難に果敢に立ち向かい、それを克服する頑固なまでの意思の強さ、また、まわりの人間を思いやる優しさ、それらの部分を見いだしてこそ、初めて、ラジオを聴いている方にも、その人物像が見えてくると思ったのです。
 例を挙げると、塩狩峠で我が身を犠牲にして暴走する列車を止め、乗客全員の命を救った長野政雄、ニシン漁の衰退で荒れた松前町を、何とか元気にさせようと、自費で桜を植え続けた鎌倉兼助など、彼らが織り成す人間ドラマの中で、人生をかけて行なった数々の業績は、今の私たちが忘れかけているエネルギッシュな人間愛、郷土愛そのものなのです。
 放送回数が増えるにつれ、ラジオを聴いている方からの意見やお手紙も多くなり、認知度が増してきているのを実感するなかで、平成14年2月、「ほっかいどう百年物語」の初版が刊行されました。これまでの放送が全て活字になっただけでも、スタッフにとっては非常に喜ばしいことでしたが、それが全道で予想以上の方々に読んでいただいたことは、驚きであり、同時に、改めてラジオを聴いてくださっている方々、そして、この本に興味を持ってくださった方々に感謝の気持ちでいっぱいになりました。
 本書は、平成13年8月から平成14年5月末までの放送をまとめたものです。放送は今後も続いていきます。本書を読んでいただき、少しでも多くの方々が、北海道の歴史を刻んだ先人たちの苦労や勇気を共感していただけたら幸いです。
 この物語をつくるにあたって、取材にご協力頂いた各市町村役場や郷土資料館の関係者の方々、また登場人物の子孫や遺族の方々、そして番組に対し、さまざまな角度からご指導を賜りました関係者の皆様に、厚くお礼を申し上げます。

佐々木信恵(ほっかいどう百年物語 構成作家)

プロフィール

STVラジオ制作スタッフ
ナレーター   三上 勝由、岡田 雅夫、工藤 みき、藤原 俊和、奈良 愛美
構成作家    佐々木信恵
ディレクター  永井 茂夫
プロデューサー 坪内 弘樹

上記内容は本書刊行時のものです。