9784891151676丸浦 正弘 著
定価:¥1,800+税
ISBN978-4-89115-167-6  C0071
四六判/380頁/並製
[2007年11月刊行]

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【電子書籍版は下記書店から 希望販売価格:¥857+税

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概 要

ほっかいどうの狛犬たちは、
なにゆえ、姿・かたちが面白いのか?
そんな疑問の芽生えから、神社を訪ね約8年。
その数なんと2300か所。
出会った数は、900対!

  思わずハマる!
   おもしろ顔の
    コマイヌたち
   (帯文より)

目 次

komainu01はじめに

あらかじめの章

I 道内で最初に造られた狛犬
  土方歳三も意識した? 喜三郎の狛犬

II 地域別の狛犬
  札幌市
  渡島・檜山
  胆振・日高
  後志・石狩
  留萌・宗谷
  空知・上川
  十勝・釧路・根室
  網走・北見・紋別

III 北の狛犬事情
  奉納にまつわるさまざま
   1 奉納の事由 2 奉納の当事者 個人や団体など  3 その他のことども
  道外からやってきた狛犬
   1 出雲からの狛犬 2 越前からの狛犬 3 東北地方北部域からの狛犬
   4 その他の地域からの狛犬 5 大宝神社狛犬を規範とした種
  多士済済
   1 石以外の材による狛犬 2 絵狛犬 擬狛犬 3 寺院に居る狛犬

あとがき
主な参考文献 資料

本文より

はじめに

komainu02 本道で「こま」を漢字にあてるとすれば、駒ケ岳や真駒内などがあることから「駒」が近しいに違いない。漢字一字で表わす名詞の「こま」としては他に「狛」があるが、この文字を日常生活のなかで使う人は、東京都下狛江市および京都府や奈良県にみられる「狛」の字が付く土地に住む人を別として、そう多くは居ないだろう。
 そもそも「狛」を含む言葉は広辞苑や大辞林を開いてみても「狛犬」の他には二、三の、いずれも雅楽に関係するものがあるのみで、一般的にはまず馴染みがない。ならば「狛犬」はどうか? 馴染みがあるような、ないようなといったところだ。それでも小さい頃これによじ登って神主さんに叱られたり、足を踏み外して地面に落っこちたりした思い出のある方は少なからず居るのではなかろうか。私は落っこちた組。でも捻挫して泣いたことは過ぎた時間の彼方にあって、普段は狛犬ともども忘れている。

(中略)

 遠くはオリエントにその祖をみることのできる獅子の形がシルクロードの東の端、日本にまで伝わり、その日本の端の北海道にやってきたのは百数十年前のことらしい… この程度はおぼろげながら分かっていても、いま識るべきことは一般的な狛犬像についてではなく、私を捕まえたご仁とその仲間、つまり百数十年前からこの地に住み始めた「北海道の狛犬たち」についてである。

(中略)

komainu03 拮抗しようがしまいがそれはどうでもいいこととして、江戸時代末期以降、本道のなべての時代の様子やそこに生きた人びとを見事に映している狛犬は単なる石造物というものではなく、ひとつの「文化」に他ならないと言えるのではないか。まぎれもなく文化である。これらをただ忘れられてゆくがままにしておくのは何とも忍びないし、損失であろう。で、本道狛犬の百年余の歴史や彼らにまつわることどもについて記録し、遺しておくのは幾らかなりとも意味あることと思うのである。

(後略)

プロフィール

丸浦 正弘(まるうら まさひろ)
1942年、香川県生まれ。会社勤めを経て、1970年より北海道に住み、木彫小品づくりに携わる。若い頃からの山歩きをはじめ、路上観察など遊び多々なれど、世間での働きは寡少。

上記内容は本書刊行時のものです。