早川 禎治 著
定価:¥1,500+税
ISBN4-89115-117-X C0026
B6判/344頁 /並製
[2003年4月刊行]
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概 要
中国のチベット地方、州都ラサより西へ1200キロに位置するカイラス山は、特別入域許可証がない限り原則として入域を認められていない。
本書は、日本人でありながらヒンズー教団の一員としてカイラスをめぐった著者が、インダス川からパミールへ、さらにネパールからカイラスへと至る漂白の旅を綴った貴重な体験書である。
道中、ナブラ村の磨崖仏にまつわる魔物伝説を聞き、カラコルムのアマチャリ王朝35代当主とも会見した。ネパールでは、ゴキョリ・ナガルジュン登山、雨の中のクンプでは、木登りランやヒマラヤの青いケシの花について語っている。そして、特に本文中のカイラス巡礼は、金や物でしか語ることのできない生とは、いったいなんなのか?など、我々日本人が失いかけている大事なことを語りかけている。
目 次
1 ヤシャニ伝説(ナブラのブッダ)
2 仏陀と菩薩の間
3 ナンガパルバットをみにいく
アストール川へ/ルパル村のあたり/ナンガパルバットBC/ ギルギット帰還
4 カラコルムの旧藩王国を訪ねて
スカルドまで/シーガルの旧王宮へ/ラジャ会見記/ハプルーというところ/マッシャブルーム/邂逅
5 パミールの風
フンザからソストへ/フンジェラブ峠へ/パミールの風/荵嶺守捉/タジクの農家
6 カシュガル
カシュガルへ/ウイグルの大地
7 タクラマカン砂漠へ
和田からケリヤへ/ウイグルの大道芸人/砂漠、最深部へ
ネパールにて
1 カトマンズにて
2 ダマン峠のあたり
3 フルチョキ、花の旅
4 ゴラパニ峠再訪
5 ゴキョリ登山
6 ナガルジュン登山
7 雨の中のクンブ
カイラス巡礼
1 巡礼団への合流
2 チベット高原へ
3 ニャーラム
4 大河ツアンポ川
5 ツアンポ物語
6 マナサロワル湖
7 ダルチェン
8 カイラス巡礼
9 巡礼をおえて
巡礼する人/カイラス、この始原なるもの/天葬の場でかんがえたこと/食べ物と排泄
プロフィール
早川 禎治(ハヤカワ テイジ)
1939年、北海道生まれ。北海道大学卒業。日本山岳会会員・第二次野帳同人。
(著書)『知床記』『後方羊蹄山登攀記』『ネパールの花』『手稲山紀行・傷ついた自然の側から』
上記内容は本書刊行時のものです。