4-89115-148-X 北海学園大学経営学部・大学院経営学科研究科
ニトリ寄附講座運営委員会 監修
定価:¥1,429+税
ISBN4-89115-148-X  C0034
A5判/302頁/並製
[2006年3月刊行]

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概 要

本書は、2005年4月より北海学園大学経営学部・大学院経営学研究科に、株式会社ニトリからの企業経営に関する寄附講座が開講されたことが発端となっている。 ・・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・本書の中心を成しているのは、2005年4月~7月の期間で、主に流通業・サービス業において北海道発の日本を代表する企業の経営者ならびに経営幹部による実務家講座における講演録である。この講座は、「何が難関で、どう乗り切ったか」を統一モチーフとして掲げ、各経営者の成功に至る軌跡を講演していただいたものである。・・・(あとがきより)

目 次

M&Aの必要、競争の不要
株式会社アインファーマシーズ
代表取締役社長 大谷 喜一

中国「広州本田プロジェクト」成功の秘密
株式会社ニトリ
専務取締役 杉山 清

I LOVE 北海道
石屋製菓株式会社
代表取締役 石水  勲

成長と進化と存在根拠
株式会社アレフ
代表取締役社長 庄司 昭夫

理念と技術
ホーマック株式会社
代表取締役会長兼最高経営責任者 前田 勝敏

あの手この手にもう一手
株式会社アークス
代表取締役社長 横山 清

何が難関でどう乗り切ったか
株式会社ニトリ
代表取締役社長 似鳥 昭雄

企業の繁栄と衰退…銀行員から見た企業経営
株式会社ニトリパブリック
代表取締役社長 芝田 庄一郎

クマ牧場から世界へ
加森観光株式会社
代表取締役社長 加森 公人

【資料】

【概要】
あとがき

本文より

 本書は、二〇〇五年四月より北海学園大学経営学部・大学院経営学研究科に、株式会社ニトリからの企業経営に関する寄附講座が開講されたことが発端となっている。この講座は、「流通・サービスを科学する」を統一テーマとして掲げ、流通・サービス業界において、北海道から全国・全世界に羽ばたく一流のプロフェッショナルを養成することを目標としている。これは、本学出身である株式会社ニトリ代表取締役社長・似鳥昭雄氏の人材育成に対する熱い思いと、母校の後輩たちへの温かな支援から始められた。
 この講座は、北海道発の日本を代表する企業の経営者ならびに経営幹部による実務家講座(=トップ・エグゼクティブ講座)と、業界分析に精通した専門家ならびに研究者による理論講座(=ビジネス・プロフェッショナル講座)の両面から、流通業・サービス業を科学的に把握・分析し、次世代を担う高度職業人の育成を図ることを目指し、推進してきたものである。北海道内の私立大学において社会科学系の寄附講座を開設するのは本学が初めてで、全国的に見ても経営学部へのマネジメントに関する寄附講座の開設は先端事例といえる。
 寄附講座は、大学院経営学研究科に開設し、受講生は大学院生のみならず大学生ならびに一般の社会人・地域住民などにも公開し、二〇〇五年一一月に延べ三千五百名余りの受講生を得て、成功裡に終わることができたのである。その中でも本書の中心を成しているのは、二〇〇五年四月~七月の期間で、主に流通業・サービス業において北海道発の日本を代表する企業の経営者ならびに経営幹部による実務家講座における講演録である。この講座は、「何が難関で、どう乗り切ったか」を統一モチーフとして掲げ、各経営者の成功に至る軌跡を講演していただいたものである。
 さて、ここで本書を出版する意義について考えてみたい。魅力的な経営者の講演を聴くことは、その人への憧れや、自分自身の目標を生み出させる。人生の生き様に感動し共感することで、自分自身をその姿に投射することになる。すなわち、北海道発の日本を代表する企業の経営者の語録は、北海道で育まれた若者に対して、その目指すべき姿を提示するものであり、北海道における企業家像の雛形を創造し、自分自身のキャリア形成の方向性を提示するものといえよう。
 このような人材像は、ロールモデルと呼ばれ、その存在が地域における事業革新の源泉になると考えられる。ロールモデルとは、自分自身の将来像を描いたり、キャリア形成を考える際に参考にする役割モデルであり、規範、お手本といえるものである。このロールモデル、すなわちお手本が変革の基盤となる。現状に満足していた場合、変革は生まれない。そこに、変革のための情報を流し込む仕組みが必要だろう。それは、例えば、「あのようになりたい」というような情報である。つまり、目標設定や比較対象・お手本を見つけることなのである。目標がしっかりと確立されていればこそ、現状とのギャップが認識され、「あのようになりたい」という向上心が生まれる。これは、ある面において現状を否定することである。「あのようになりたい」というモデル、すなわち欲求がなければ変化は生じないのではなかろうか。
 もちろん、そのモデルは一様ではない。本書における九人の経営者について、それぞれの歩まれた道は独自のものであろう。多くの魅力的な経営者の言葉に耳を傾け、その共通の思いや独自性を客観的に取りまとめることで、北海道の次世代を担う若者が目指すべき人材像のいくつかが浮かび上がってくる。そこに、本書の大きな意義があろう。
 近年、企業の経営革新や新規創業の活発化に関心が集まっている。これは、長引く経済的な停滞局面を打破する有効な手段として、イノベーションと起業家精神(=アントレプレナーシップ)の発揚が特に重要であるとの認識が広がりを見せているためである。
北海道においては、一九九七年の北海道拓殖銀行の経営破綻を契機に最悪期の経済状態に突入し、なかなか景気浮揚の兆しが見えない中で、業界のトップにある企業が、豊富な品揃えや質の高いサービスといった独自性を発揮することで消費者の支持を集め、成長を加速させて、「独り勝ち」の状態となる現象が見られた。このような現象は「北海道現象」と呼ばれ、全国的な注目を集めたのである。その主役は、ツルハ、ニトリ、ホーマック、マイカル北海道(現:ポスフール)、ラルズ(現:アークス)、アインファーマシーズなどという北海道の流通企業の旗手である。本書には、そのうちの四名の経営者の講演録が納められている。加えて、アレフは環境問題に対して先進的に取り組んでいる持続可能な循環型企業として、石屋製菓は北海道ブランドの確立を目指す地域振興の要として、加森観光は大型リゾートの再生ビジネスの主役として、現在全国的な関心の的となっている。まさに、現在の北海道を代表する経営者が一堂に会した講演録といえるのではなかろうか。
 これらの企業に共通することは、やはり経営トップが起業家精神を発揮している点である。本書の主役である経営者は、ほとんどが創業経営者と呼べる存在であり、強力なリーダーシップを発揮して企業経営に携わっていることが特徴となっている。すなわち、景気低迷期において企業成長を果たすためには、特に起業家精神を発揮することが求められるのである。本書は、起業家精神を発揮することで北海道の夢(=ホッカイドリーム)を成し遂げた九人の経営者の講演録である。この起業家精神は、次世代を担う若者の目指すべき雛形となるであろう。
(後略)~あとがきより

プロフィール

北海学園大学経営学部・大学院経営学科研究科ニトリ寄附講座運営委員会 監修

北海学園大学
栃内 香次
内田 昌利
大平 義隆
黒田 重雄
福永  厚
石嶋 芳臣
伊藤 友章
今村  聡
岡田 行正
春日  賢
世良 耕一
田中 史人
赤石 篤紀
天笠 道裕
菅原 浩信
森永 泰史
大橋 孝行

ニトリ寄附講座運営委員会
黒田 重雄
伊藤 友章
岡田 行正
世良 耕一
田中 史人
森永 泰史
大橋 孝行

株式会社ニトリ
池田 匡紀
田邊 誠人
柿崎 啓志

上記内容は本書刊行時のものです。