978-4-89115-160-7鳴海 日出志 著
定価:¥2,400+税
ISBN978-4-89115-160-7  C3080
A5判/194頁/並製
[2007年3月刊行]

order-1kinokuniya

 

【電子書籍版は下記書店から 希望販売価格:¥1,600+税

booklivehontokinokuniyasonykindle_storekobo

概 要

日本語の古語・方言と、縄文語の流れをくむと言われているアイヌ語の500余りの語根を調べた所、音・意味の両面で二つの語に密接な関係がある事を見出した。
本書は、著書による「日本祖語とアイヌ祖語」をかなり新しい観点から発展精密化したものである。付録にはユーラシア祖語(ノストラース大語族の祖語)との比較も示した。

目 次

はしがき
凡例
主要文献
第1章 はじめに
1.比較言語の参考書
2.実例解説
3.和語とアイヌ語の関係
第2章 音韻の対応
1.アイヌ語a-:和語a-対応
2.アイヌ語c-:和語s-対応
3.アイヌ語e-:和語e-対応
4.アイヌ語h-:和語k-対応
5.アイヌ語i-:和語i-対応
6.アイヌ語k-:和語k-対応
7.アイヌ語m-:和語m-対応
8.アイヌ語n-:和語n-対応
9.アイヌ語o-:和語o-/a-対応
10.アイヌ語p-:和語f-対応
11.アイヌ語ra-:和語tu-対応
12.アイヌ語re-:和語na-対応
13.アイヌ語ri-:和語ti-対応
14.アイヌ語ro-:和語to-/tu-対応
15.アイヌ語ru-:和語to-/tu-対応
16.アイヌ語s-:和語s-対応-
17.アイヌ語t-:和語t-対応
18.アイヌ語u-:和語u-/o-対応
19.アイヌ語w-:和語W-対応
20.アイヌ語y-:和語y/zero-対応
付録
参考文献
和語索引(アルファベット順)
あとがき

本文より

はしがき
 著者はかつて、「日本祖語とアイヌ祖語」(2000)を書いたが、他の人々の研究結果と同じく、日本語とアイヌ語に充分な対応を見つけることができなかった。しかし、本書では、かなり興味深い対応を見つけ得たと考えている。
本書では、いわばアイヌ語を和語(ここでは古代日本語と方言を含む)の鏡に写し、和語をアイヌ語の鏡に写す比較言語の方法で両者の関係をさぐる。
 ヴォヴィン(A.Vovin,1993)がアイヌ語の各方言から推定した太古の形も本書には載せてあるが、アイヌ語そのものは、太古から大きな変化をしなかったと仮定してある。
 上に述べた拙著では、和語を見出し語にしたが、本書では、和語に較べて基本語根の少ないアイヌ語を見出し語にした。このため、両者の対応をより、容易に調べることができた。
 和語のうち、古語辞典に載っている語については拙著「日本祖語とインドヨーロッパ祖語」(2001)に載っているものを使った。この拙著は、日本語の異なるほとんど全ての語根を含むと考えるからである。
 又、今回は、音韻上の対応に特に重きをおいた。又、意味の対応については和語の比較言語では、意味の一部の一致をとりあげるのは、あまりやらぬことである。(参考:塚本勲「日本語と朝鮮語の起源」(2006)。この本などでは、音韻の対応と共に意味の一致もできるだけ考慮されている。)一方ワトキンス(Watkins,1985)などでは、比較言語上根拠があってのことではあるが意味が大きく異なる派生語も多々見られる。本書では、和語とアイヌ語で、一部しか意味が一致しなくても、音韻の対応があれば、採用した。これも、両言語の結びつきをみるのに有意義だったと考える。(後略)

プロフィール

鳴海 日出志(なるみ ひでし)
札幌生まれ
1995年 理学博士 Doctor of Natural Sciences (ザクレブ大学)
1997年 博士 地球環境科学(北海道大学)
現 在  アイヌ語地名研究会会員(札幌)

上記内容は本書刊行時のものです。