杉山 四郎 著
定価:¥3,000+税
ISBN978-4-89115-210-9 C0021
四六判/656頁/上製
[2010年5月刊行]
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概 要
将来を予測して建てられた碑を、北海道内で私は未だ見たことがない。
この三十年間私が見て来たのは、起こった出来事に対して建てられた碑であった。碑を見つめ文字を読むと、その時々何が問題とされていたかが伝わってくる。時代の風潮も伝わってくる。(帯文より)
目 次
序章 何に着目するか
第一章 Ⅰ期(一八〇〇年以前)
一 アイヌモシ蝦夷地の歴史・その一
二 碑を訪ねて・その一
第二章 Ⅱ期(一八〇〇年前後~一八六八年)
一 アイヌモシ蝦夷地の歴史・その二
二 碑を訪ねて・その二
第三章 Ⅲ期(一八六八年~一九四五年)
一 北海道の歴史・その一
二 碑を訪ねて・その一
第四章 Ⅳ期(一九四五年~)
一 北海道の歴史・その二
二 碑を訪ねて・その二
終章 札幌市 アイヌモシ蝦夷地・北海道の人権回復の歴史を語る多数の碑と出合う
(含・あとがき)
本文より
実にたくさんの碑と出合った。どういう場所に建てられたのか。どういう目的で建てられたのか。何と刻まれているのか…。
開拓の直接の担い手となった人々を小テーマ毎に分け、年代別に並べ替えたら、アイヌモシリ(蝦夷地)・北海道の歴史が見えてくるのでは、と思った。しかし、たとえば「囚人」自身が建てた碑には、出合わなかった。すべては後(のち)の人が建てた碑であった。それでも、わずかでも建てた後の人は「囚人」達の気持に肉迫しているのでは、と思い、取り上げた。結果、出向いたことにより、「胸に染み込む」多数の碑と出合えた。人権の回復、そして進展を求める多数の碑と出合えたのだ。(「終章」より)
プロフィール
杉山 四郎(すぎやま しろう)
1947(昭和22)年、小樽市生まれ。72(同47)年、北海道教育大学札幌分校を卒業。道立高校5校で36年間教鞭を執り、この間、芦別市・歌志内市・岩見沢市、苫小牧市に居住。現在は岩見沢市在住。
北海道文化財保護協会会員・札幌郷土を掘る会通信会員
[著書] 『私の民衆史』(正・統・続々)・『古老が語る民衆史』(I・II・III)(いずれもみやま書房刊)、『歌志内の石碑・石佛を訪ねて』・『歌志内の開拓と鉄道』・『歌志内のむかしばなし』(第1集・第2集・第3集・第4集)・『古老が語る歌志内』(いずれも、歌志内歴史資料収集保存会刊)、『語り継ぐ民衆史』(正・続)(いずれも、北海道出版企画センター刊)、『武四郎稗に刻まれたアイヌ民族』・『新版アイヌ民族の碑を訪ねて』(いずれも、アイヌ文化振興・研究推進機構助成)、など。
上記内容は本書刊行時のものです。
第14回日本自費出版文化賞 大賞を受賞!!
10月22日、第10回日本自費出版フェスティバルにおいて、第14回日本自費出版文化賞表彰式が行われました。NPO法人日本自費出版ネットワークの代表理事の中山千夏さんによる選評と、大賞を受賞した杉山四郎氏ら受賞者の挨拶がおこなわれました。