978-4-89115-219-2酪農学園大学・コープさっぽろ寄附講座運営委員会 監修
定価:¥1,400+税
ISBN978-4-89115-219-2  C0036
A5判/242頁/並製
[2010年12月刊行]

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概 要

 ~ 「食の安全・安心」は、本学の理念である「健土健民」の中に位置づけられています。すなわち、「健康な食」は「健康な家畜」や「健康な作物」から得られ、それらは「健康な土」から生産される。このようにして生産された「健康な食」を摂取した人間は健康になることができる、という考え方です。~(「あとがき」)より

目 次

まえがき 谷山弘行 酪農学園大学 酪農学園大学短期大学部 学長

[第1回]
 受講にあたってのガイダンス-食の安全・安心(賢い消費者になるために)
 鈴木忠敏 酪農学園大学 酪農学部食品流通学科 教授
[第2回]
 遺伝子組換え作物とどう向き合うか
 松井博和 北海道大学大学院農学研究院 教授
[第3回]
 食品防御-食品を守るためのチェックポイント
 湯川剛一郎 財団法人日本食品分析センター テクニカルサービス部 部長 「技術士」農業部門(食品化学)・総合技術監理部門
[第4回]
 雪印乳業食中毒事件を風化させない取り組み
 日和佐信子 雪印メグミルク株式会社 社外取締役
[第5回]
 キユーピーの安全・安心の取組み
 財前孝亮 キユーピー株式会社 品質保証部 部長
[第6回]
 ハウス食品の安全・安心の取組み
 櫻井輝喜 ハウス食品株式会社 品質保証部部長
 西さつき ハウス食品株式会社 表示課チームマネージャー
[第7回]
 食品表示の現状と課題
 大西詳三 食品表示検定協会 作問委員
[第8回]
 EU・米国・韓国・中国における食品表示規定の概要
 渡辺 寛 ネスレ日本株式会社 食品法規部部長
[第9回]
 景品表示法の概要と最近の違反事例
 忠田吉弘 消費者庁 表示対策課 景品・表示調査官
[第10回]
 わが国の有機認証について
 並木 章 日本トレーサビリティ協会 事務局長
[第11回]
 あやしい健康情報とニセ科学
 松永和紀 科学ライター
[第12回]
 食の安全・安心と食育そして学校給食の役割
 山際睦子 北海道栄養士会 食育推進委員会委員長
[第13回]
 みんなで作る21世紀の北海道農業-北海道型有機農業を目指して
 菊地治己 地方独立行政法人 北海道立総合研究機構 農業研究本部 上川農業試験場 場長
[第14回]
 パネルディスカッション-生産者側からの提言
 谷山弘行 酪農学園大学 酪農学園大学短期大学部 学長
 山田照夫 津別町有機酪農研究会 会長
 妹尾英美 ㈲北海道ホープランド 代表取締役
 余湖 智 ㈲余湖農園 取締役

あとがき 干場信司 酪農学園大学 酪農学部 学部長
編集後記 本多芳彦 酪農学園大学 酪農学部 食品流通学科 学科長

本文より

まえがき

 コープさっぽろ寄附講座「フードビジネス特論」は、二〇一〇年度で三回目の開講となりました。生活協同組合コープさっぽろのみなさま、ならびに関係者のみなさま、そして十七名の講師のみなさまに、まずはお礼を申し上げます。
 酪農学園大学は三愛主義の下、健土健民(けんどけんみん)思想をもって人類の幸福に貢献することを目的としてきました。健土健民思想の基本は「健康な土によって健康な民が育まれる」というものです。土壌を抜きにして人類は存続できません。土は生きています。その土から家畜や農産物を育み、食料を得ることで、健全な生活を営むことができるのです。その信念の下に、私たちは大学教育を行ってまいりました。
 昨今は食料事情や食の安全・安心への関心が高まっています。本学としての責務は、若い世代を育てることだと考えています。そうしたなかで本講座が開講されることについて、コープさっぽろさんの協力には改めて感謝を申し上げる次第です。
 食料問題についてはメディアを含めていろいろな情報が出てきますが、その背景やグローバル化する食の現状について、正確にとらえておくことが重要です。
 近年では世界の人口が六十八億人を超え、そのなかで十億人が飢餓に苦しんでいます。この地球上で、一年に千五百万人が飢餓で亡くなっているのです。日本の食料自給率は四〇パーセント。海外の千二百万ヘクタールの農地をあてにして食料を輸入しているにもかかわらず、年間二千万トンの残飯を出しています。これは三千万人分の食料、金額にして十二兆円に値するともいわれ、その処理に二兆円かかるといわれています。これらの金額は、全国の農水産生産額の一年分、北海道の十年分に匹敵するのです。
 こうしたことからも、日本がみずからの食料事情を根本から見直す必要があることは明らかです。本講座は一般公開講座でもあり、多くの市民のみなさまにもご参加いただきました。食への関心が高まると同時に、食について科学的に、多方面から学ばなければならないという意識が浸透してきているのではないでしょうか。
 食の最前線にいらっしゃる講師の方々による講義は、それぞれがとても内容の濃いものでした。学生諸君にとっても、食料問題への向き合い方について考えるための、絶好の機会となったことでしょう。
 ぜひこの機会を活かし、日本と世界の食料事情、そして自分の食生活について考え続けていただきたいと思います。

酪農学園大学 酪農学園大学短期大学部 学長 谷 山 弘 行

プロフィール

酪農学園大学・コープさっぽろ寄附講座運営委員会

酪農学園大学
 干場 信司(教授)
 鈴木 忠敏(教授)
 本多 芳彦(教授)
 尾崎  亨(教授)
 清野 康二(教授)
 樋元 淳一(教授)
 浦河 利幸(事務課長)
 白山 明美(研究支援業務担当)

生活協同組合コープさっぽろ
 石坂 裕幸(農業賞・講座担当)

上記内容は本書刊行時のものです。