978-4-89115-273-4吉川 孝 著
執筆協力 小川 孝二
定価:¥1,200+税

ISBN978-4-89115-273-4  C0034
四六判/242頁/並製
[2012年11月刊行]

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概 要

「会社を次世代に残し存続させていくための事業承継の〝知恵〟とは?」
事業承継の相談件数は、」350件を超える!(「あとがき」より)

目 次

はじめに

[第1章]事業承継の本質的理解
1 事業承継のポイント 経営者の正しい理解と意思決定力
2 事業承継という仕事 喜びと使命感に満ちた仕上げの大仕事
3 事業承継問題の正しい見方 経営を継続発展させるための手段
4 事業承継で承け継ぐもの 「事業承継価値」の見極め
5 事業承継の経営的な意味 最重要のリスクマネジメント
6 事業承継の仕事の範囲 芯は経営の承継
7 事業承継のパートナー 一緒に考え、想いを共有してくれるひと
8 いわゆる専門家のあり方 一に当事者性、二に第三者性、三に専門性

[第2章]事業承継の計画的取り組み
1 事業承継計画の検討 すみやかに、オープンに
2 事業承継環境 ファミリーガバナンス
3 事業承継の時期 最高のタイミングの計り方
4 後継者の育成 時間をかけ、計画的に、自らの全責任で
5 後継者に求める経営者の姿 委ねるならば全権を
6 後継者候補の必須能力 最も必要な資質は社長になる覚悟
7 後継者候補の能力 仕事の実績は後継者選びの判断基準にならない
8 事業承継の進め方と進捗ステップ 経営の承継と財産の承継

[第3章]事業承継と経営者の見識
1 承継が始まらない・進まない理由① 定まらない経営者の本心
2 承継が始まらない・進まない理由② 経営者の体と心の問題
3 承継が始まらない・進まない理由③ 不安な経営実態
4 承継が始まらない・進まない理由④ 後継者がいない!?
5 後継者決定の時期 後継者が先、引退が後
6 後継者の悩み 継がない、継げない、継げるけど継がない
7 親族後継者と親族外後継者① 世襲は悪なのか
8 親族後継者と親族外後継者② 支配権は誰の手に
9 親族後継者と親族外後継者③ 経営支配権を獲得する決意と資金
10 親族後継者と親族外後継者④ 支配権を子以外の身内に譲る場合

[第4章]事業承継のための自社株式の基本
1 事業承継のための株式承継① 株の保有と株主の権利
2 事業承継のための株式承継② 「上げる努力」と「下げる工夫」
3 事業承継のための株式承継③ 経営承継による財産承継対策の違い
4 事業承継のための株式承継④ 経営支配権としての株式譲渡
5 自社株等の相続 成行き任せではダメ
6 株式は財産か 経営者の見方と税務署の見方
7 名義株と分散株の処理 経営者自らが対処する

[第5章]事業承継のための株価対策の基本
1 中小会社株式等の「時価」 国税庁方式による計算
2 みなし贈与課税 安く売った自社株に思わぬ課税
3 株式の評価方式 株主判定で評価方式が変わる
4 株式の評価方式「原則的評価方式」① 会社規模による方法の違い
5 株式の評価方式「原則的評価方式」② 類似業種比準価額による評価
6 株式の評価方式「原則的評価方式」③ 純資産価額方式による評価
7 株価対策① 株価対策に奇策なし
8 株価対策② 株価が高いワケを見極める
9 株価対策③ 類似業種比準価額の対策
10 株価対策④ 純資産価額の対策
11 株価対策⑤ 株価評価計算だけでは対策にならない

[第6章]事業承継のための相続税・贈与税の基本
1 事業承継の「相続」① なぜ争いは起こるのか
2 事業承継の「相続」② 相続税は高くない!?
3 事業承継の「相続」③ 相続人の範囲と権利
4 事業承継の「相続」④ 遺産の分割と遺留分
5 相続財産と相続税① 日本の相続税はファミリー課税
6 相続財産と相続税② 総遺産と課税遺産
7 相続財産と相続税③ 相続税負担のこれまでと今後
8 相続財産と相続税④ 相続税法と民法との財産の違い
9 相続財産と相続税⑤ 相続税計算の仕組み
10 相続税の対策① 配偶者の税額軽減は一時の緊急避難
11 相続税の対策② 相続税対策は納税資金対策
12 相続税の対策③ 生前贈与の活用:相続時精算課税
13 相続税の対策④ 生前贈与と贈与の法的要件
14 相続税の対策⑤ 資産の評価を下げる
15 相続税の対策⑥ 「相続税の総額」を減らす

[第7章]事業承継税制活用の基本
1 経営承継円滑化法① 税制と法制度からの承継支援
2 経営承継円滑化法② 納税を猶予する特例
3 事業承継税制の納税猶予 相続税と贈与税の納税猶予
4 制度の利用① ポイントは後継者を特定すること
5 制度の利用② 現経営者がなすべきことは「確認の申請」
6 税務上のリスク

[終 章]ある会社の事業承継相談

あとがき

本文より

はじめに
 私たちは、2009年7月に『なるほど!正しい事業承継』と題する本を出版しました。
それからの3年の間で随分と多くの事業承継のセミナー・研修会の講師や事業承継に関する個別の相談を積極的に受け、またさまざまな事業承継支援コンサルティングのご依頼をいただき、事業承継に真剣に悩み、取り組もうとするたくさんの経営者の方々に会うことができました。
 こうした貴重な経験の中で、私たちは中小企業の事業承継支援に関する多くの知見を得ました。
この本は、そんなさまざまな出会いと取り組み支援の中で得られた知見を基に、事業承継に取り組む中小企業の経営者の方に、さらに現実的な役立ちを提供したいという思いで書いたものです。
 しかし、事業承継は、他のどんな経営課題よりも、どんな相続対策よりも複雑かつ多様で、こうすればうまくいくというノウハウを書くことは困難でした。ですから、読者の皆さんには、本に表したさまざまなメッセージや知見、知識の中から失敗しない事業承継の知恵をくみ取っていただければと願って懸命に書きました。
(中略)
 この本の前半の三章までは、事業承継の相談相手やパートナー、あるいは、専門家の不足を憂慮し、お一人おひとりが基本的な認識や方向を誤らないで事業承継課題に取り組んでいただけるように配慮しました。
 一方、多くの現オーナー経営者が興味や関心を持っているのは、株価対策や相続税対策です。それは事業承継の一面であって、事業承継対策としては優先して取り組むべきものではありませんが、この本の後半の四章から自社株と税金の基本では、事業承継を真剣に考える経営者が誤解や偏見等によって取り組みを誤らないように、多忙な経営者が必要に応じて外部の専門家を適切に使えるような内容となるよう努力しました。
 ですから、計算式を使わず文章と図解だけで税法の世界の考え方をザックリと理解して、「細かいことはわからないけれど、なるほど!! そういうことなんだぁ」「何となく感じがつかめた気がする」という読者の声を目指しました。
(中略)
 事業承継の重要性に重要性にお気づきの中小企業経営者の皆さんにとって大切な取り組みのきっかけとなってくれることを切に願ってこの本を世に送ります。
(後略)

プロフィール

吉川 孝(よしかわ たかし)
1952年、北海道栗沢町生まれ。B型
1971年札幌南高校、1975年小樽商科大学卒業後、道内信用金庫11年

小川 孝二(おがわ こうじ)
1960年、北海道釧路市生まれ。B型
1979年釧路湖陵高校、1985年小樽商科大学卒業後、海運会社、道内信用金庫勤務を経て、2006年中小企業診断士として独立開業。

上記内容は本書刊行時のものです。